資産除去債務③~開示~

資産除去債務
  1.  貸借対照表上の表示
  2.  損益計算書上の表示
    • 資産計上された資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額
    • 時の経過による資産除去債務の調整額
    • 資産除去債務の履行時に認識される資産除去債務残高と資産除去債務の決済のために実際に支払われた額との差額

貸借対照表上の表示

 資産除去債務は、貸借対照表日後1年以内にその履行が見込まれる場合を除き、固定負債の区分に資産除去債務等その内容を示す科目名で表示します。

 貸借対照表日後1年以内に資産除去債務の履行が見込まれる場合には、流動負債の区分に表示します。

損益計算書上の表示

資産計上された資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額

資産計上された資産除去債務に対応する除去費用に係る費用配分額は、損益計算書上、当該資産除去債務に関連する有形固定資産の減価償却費と同じ区分に含めて表示します。

時の経過による資産除去債務の調整額

時の経過による資産除去債務の調整額の処理に関しては、以下の2つの考え方があります。

営業外費用に含める考え方営業費用に含める考え方
時の経過による資産除去債務の調整額は、資産除去債務の履行に関する資金調達費用と見ることができるため、財務費用として営業外費用に含めることが適切である。また、国際財務報告基準においては財務費用としての処理を求めている。時の経過による資産除去債務の調整額は、実際の資金調達活動による費用ではない。また、同種の計算により費用を認識している退職給付会計における利息費用が退職給付費用の一部を構成するものとして整理されている

この点、「資産除去債務会計基準」においては、時の経過による資産除去債務の調整額は、損益計算書上、当該資産除去債務に関連する有形固定資産の減価償却費と同じ区分に含めて計上することとされています(営業費用に含める考え方)。

資産除去債務の履行時に認識される資産除去債務残高と資産除去債務の決済のために実際に支払われた額との差額

この差額の会計処理については、以下の2つの考え方があります。

特別損益(又は営業外損益)として処理すべきとする考え方営業費用として処理すべきとする考え方
資産除去債務の履行時に認識される資産除去債務残高と資産除去債務の決済のために実際に支払われた額との差額は、固定資産除却損と同様、営業費用に含めて処理するのは適切ではなく、また、過年度における見積もりの誤差部分も多く含まれていることから、特別損益又は営業外損益として処理すべきである。除去費用の総額が固定資産の利用期間にわたって配分され、将来CFに重要な見積もりの変更が生じた場合には資産除去債務の計上額が見直されることを前提とすれば、資産除去債務の履行時に認識される差額についても、固定資産の取得原価に含められて減価償却を通じて費用処理された除去費用と異なる性格を有するものではない

この点、「資産除去債務会計基準」においては、資産除去債務の履行時に認識される資産除去債務残高と資産除去債務の決済のために実際に支払われた額との差額は、損益計算書上、原則として、当該資産除去債務に対応する除去費用の減価償却費と同じ区分に含めて計上することとされています(営業費用として処理すべきとする考え方)。

今回は以上です。