WACCとは何かの2回目は、株主資本コストについて見ていきます。
まず始めに、株主資本コストはROE(Return on Equity)と略されることが多いので、以下ROEと記していきます。
ここで注意すべきことは、ファイナンス上のROEと、アカウンティング上のROEは別物ということです。
《ファイナンス上のROE》
ROE=(キャピタルゲイン+インカムゲイン)÷投資額
《アカウンティング上のROE》
ROE=当期純利益÷株主資本(簿価)
先程、別物と申し上げましたが、上記数式を見比べると、概念上は「企業に投資したときの期待収益」という意味で一致しているのが分かるかと思います。
では、ファイナンス上のROEは、どのように求めればいいでしょうか。ここで出てくるのが、資本資産評価モデル(Capital Asset Pricing Model: CAPM)という考えです。
では、次回はCAPMに関して細かく見ていくこととします。
以上